はま耳鼻咽喉科クリニック

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こどものいびき外来

Medical

お子様のいびきの診療内容

1.初診と詳細な問診

お子様の生活習慣、いびきの頻度、睡眠中の様子について詳しくお伺いし、いびきや睡眠中の無呼吸が健康に与える影響を評価します。日中の集中力や眠気についても確認し、いびきが日常生活に及ぼす影響を把握します。

2.診察と検査
  • 耳鼻咽喉科の診察:アデノイド(咽頭扁桃)や扁桃腺の肥大、鼻づまりの有無を確認します。
  • 経鼻内視鏡検査:鼻から細い内視鏡を挿入し、アデノイドや喉の状態を直接確認します。経鼻内視鏡はお子様への負担が少なく、アデノイドや扁桃腺の肥大など、気道を圧迫している原因がないかを把握することができます。
  • 無呼吸の簡易検査:睡眠中に無呼吸の症状が見られる場合、簡易検査機器を使用してお子様の睡眠時の呼吸状態や酸素濃度を測定します。自宅で行えるため、睡眠中の無呼吸や低酸素状態の有無を正確に調べることができます。

治療方針の決定

検査結果に基づき、最適な治療方針をご提案します。

1.アデノイド・扁桃腺の治療

アデノイドや扁桃腺が肥大している場合、成長とともに改善することもありますが、症状が重い場合には、アデノイド切除手術や扁桃摘出手術を検討します。全身麻酔が必要になるのでしかるべき医療機関へ紹介させていただきます。これにより気道が確保され、いびきや睡眠中の無呼吸が改善されることが期待されます。

2.アレルギーや鼻づまりの治療
治療方針のご提案

アレルギー性鼻炎や鼻づまりが原因の場合、抗アレルギー薬や鼻スプレーを用いて鼻の通りを改善し、いびきの軽減を図ります。アレルゲンの除去方法についてもアドバイスいたします。

3.生活習慣の見直し

肥満がいびきや無呼吸の原因となることがあるため、体重管理のための食事や運動の指導も行います。

4.経過観察

軽度の場合、成長とともに自然治癒する可能性があるため、定期的な診察で経過を観察します。

日常生活でのサポートとアドバイス

日常生活でのサポートとアドバイス
  • 寝室環境の整備:寝室の湿度を適切に保つことで、乾燥による喉や鼻への負担を軽減します。
  • 睡眠姿勢の工夫:横向きで寝ることで気道が広がり、いびきや無呼吸の軽減が期待できます。寝具や枕の調整についてもご提案します。
  • アレルゲンの管理:アレルギーがある場合は、寝室の掃除や寝具の清潔を保ち、アレルゲンを減らすようアドバイスします。

ご家族へのサポート

お子様のいびきや無呼吸に対する不安にお応えし、検査や治療内容についてわかりやすくご説明いたします。最善の治療方法を医師と一緒に確認しながら、安心して治療を受けていただけるよう、細やかなサポートを提供いたします。

まずはお気軽にご相談ください

お子様のいびきや無呼吸が気になる場合、早めに耳鼻咽喉科での診察をお勧めします。いびきや無呼吸の原因を特定し、適切な治療を行うことで、お子様が健やかに成長できるようサポートいたします。どうぞお気軽にご相談ください。

口呼吸と顎の発達について

口呼吸が成長期の子どもの顎の発育や顔の骨格に悪影響を与える可能性があるため、早期介入の重要性が指摘されています。口呼吸の習慣が続くと、舌が下がった位置にとどまるため、上顎が狭くなり、歯並びが乱れやすくなります。

口呼吸と顎の発達について

①口呼吸の習慣が続くと、舌が下がった位置にとどまるため、舌が下に位置することで舌が上顎を押し上げないことで上顎が狭くなる。
②口呼吸によって口が開いた状態が続くと、下顎が後退し、顔が縦に長くなる傾向があります。(アデノイド顔貌)
上下の歯が噛み合わない状態をになることもあります。(開咬)

口呼吸が習慣化してしまうと、顎の発達や顔貌にさまざまな影響を与えることが知られています。特に成長期の子どもの場合、適切な鼻呼吸ができないと、顔や顎の骨格形成に悪影響を及ぼし、「アデノイド顔貌」や「開咬(かいこう)」などの問題が生じることがあります。ここでは、口呼吸が顎の発達に与える影響とその対策について詳しく説明します。

口呼吸が顎の発達に与える影響

  1. 上顎の狭窄
    口呼吸の習慣があると、舌が上顎の適切な位置に押し上げられず、舌が下がった位置にとどまりがちです。これにより、上顎が正常に発達せず、狭くなる傾向があります。上顎が狭まると、歯が重なり合って並ぶ「叢生(そうせい)」と呼ばれる状態や、歯並びの乱れが生じやすくなります。
  2. 下顎の後退と顔貌の変化
    口呼吸によって口が常に開いている状態が続くと、下顎が前方に成長しにくくなり、後退してしまうことがあります。これにより、「長顔(ちょうがん)」と呼ばれる顔が縦に長くなる特徴や、口元が出っ張った「アデノイド顔貌」といった顔貌の変化が生じることがあります。また、下顎の成長が抑えられることで、咬み合わせが悪くなることもあります。
  3. 開咬(かいこう)と咬合異常
    口呼吸が続くと、上下の歯が完全に噛み合わない「開咬」が発生しやすくなります。開咬があると、物を噛む力が弱まり、噛む機能や発音に支障が出ることがあります。また、歯並びの不正や咬合異常があると、食事がしづらく、口の健康にも悪影響を及ぼすことがあります。
  4. 顔貌全体の不均衡
    口呼吸の習慣が長期にわたると、顔全体の筋肉や骨格のバランスが乱れ、非対称な顔貌になることがあります。鼻呼吸に比べて口呼吸では口の周りの筋肉をあまり使わないため、筋力が低下しやすく、顔がたるんで見えることもあります。

口呼吸の原因

口呼吸の原因としては以下のようなものが考えられます。

  • アデノイドや扁桃腺の肥大:喉の奥にあるアデノイドや扁桃腺が肥大すると、鼻呼吸がしづらくなり、口呼吸に頼るようになります。
  • アレルギー性鼻炎や慢性鼻炎:鼻づまりが慢性的に続くと、鼻呼吸が難しくなり、口呼吸の習慣がつきやすくなります。
  • 鼻中隔湾曲:鼻の中で仕切りとなる鼻中隔が曲がっていると、片方または両方の鼻が詰まりやすくなり、口呼吸の原因となることがあります。
  • 習慣的な口呼吸:小さい頃から口呼吸が癖になっている場合、その習慣が続き、口呼吸が定着してしまうこともあります。