
睡眠時無呼吸症は、睡眠中に呼吸が止まったり浅くなったりすることで、日中の強い眠気や集中力の低下、さらには高血圧や心血管疾患など、さまざまな健康リスクを引き起こす可能性があります。当院の睡眠時無呼吸症外来では、患者さんが安心して生活を送れるよう、専門的な診断とサポートを提供しています。
睡眠時の無呼吸は短期的には、日中の眠気、頭重感。集中力の低下。交通事故。仕事上のミスの連発などが問題となります。長期的には高血圧、糖尿病、心不全、脳梗塞などの全身的な致死的な疾患のリスクが上がることが証明されています。その為にしっかりとした診断を受けて、必要であれば治療を行います。
無呼吸の程度が強いと、昼間の眠気が特徴的な症状となります。
- 睡眠時無呼吸症候群座って何かを読んでいる時眠ってしまう
- 座ってテレビを見ている時眠ってしまう
- 会議、映画館、劇場などで静かに座っている時眠ってしまう
- 乗客として1時間続けて自動車に乗っている時眠ってしまう
- 状況が許して、午後横になって休憩している時眠ってしまう
- 座って人と話をしている時に眠ってしまう
- 昼食をとった後(飲酒なし)、静かに座っている時に眠ってしまう
- 交通渋滞で車を運転中に2,3分停車した時眠ってしまう
以上のうち5項目より多くしばしば認められる場合には、昼間の強い眠気と判断され、夜間にいびきや無呼吸が指摘されている場合にはご自宅での簡易型検査装置による検査が必要です。
ご相談・予約について
睡眠時無呼吸症が疑われる症状やお悩みがあれば、まずはお気軽にご相談ください。当院の専門スタッフが、丁寧にカウンセリングを行い、患者さんに最適な検査や治療をご提案いたします。
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初回受診・問診、診察
のど・鼻などの上気道の診察をしっかり行います。いびきや無呼吸を引き起こす大きな病気がないか確認いたします。
睡眠時無呼吸症の検査方法:簡易検査と精密検査
睡眠時無呼吸症の診断には、簡易検査と精密検査(PSG:睡眠ポリグラフ検査)の2種類があり、症状や必要に応じて適切な検査方法が選ばれます。
当院では安価で簡便な簡易検査の結果をふまえ精密検査が必要か判断いたします。
簡易検査(自宅での検査)
自宅で行える検査で、睡眠時無呼吸症が疑われる患者さんの初期診断に適しています。簡易検査は、比較的軽症の方や定期的なフォローアップとして利用されることが多いです。
測定項目
- 呼吸の流れ:鼻や口の気流を記録し、呼吸停止(無呼吸)や浅い呼吸(低呼吸)を確認します。
- 酸素飽和度(SpO₂):血中酸素レベルを記録し、呼吸停止時の酸素低下の度合いを測定します。
- 心拍数:心拍の変動を記録し、無呼吸が心臓に与える影響を確認します。
- 胸部の動き:呼吸努力を確認し、呼吸が止まっている間の体の動きを測定します。
検査の流れ
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機器の受け取り
クリニックで検査機器の説明を受け、機器が自宅に郵送されます。
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自宅での装着
寝る前に鼻と口、指先などに機器を装着し、睡眠中のデータを記録します。
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データ解析
翌日機器をクリニックに返却し、データを医師が解析して結果を確認します。
メリット
- 自宅で受けられるため、自然な睡眠状態で検査が可能です。
- 初期費用が比較的安価で、短時間で結果がわかります。
デメリット
- 測定項目が限られており、精密検査ほどの詳細なデータは得られません。
- 重症が疑われる場合や、明確な診断が必要な場合には精密検査が推奨されます。
精密検査(PSG:睡眠ポリグラフ検査)
以前は病院で一晩かけて行う入院検査でしたが在宅での検査も可能です。当院では安価で簡便な簡易検査の結果をふまえ精密検査が必要か判断いたします。
睡眠時無呼吸症の詳細なデータが得られるため、重症度の高い方や、より正確な診断が必要な方が適応になります。
測定項目
- 脳波(EEG):睡眠段階を測定し、眠りの深さや睡眠サイクルを確認します。
- 呼吸の流れ: 鼻や口の気流を測定し、無呼吸や低呼吸のエピソードを記録します。
- 酸素飽和度(SpO₂):血中酸素レベルを測定し、無呼吸が血中酸素に与える影響を確認します。
- 心拍数と心電図(ECG):心臓の状態を詳細に測定し、無呼吸が心臓に与える影響を評価します。
- 筋電図(EMG):顎や足の筋肉活動を記録し、異常な動きがないか確認します。
- 胸部と腹部の動き:呼吸に伴う胸や腹の動きを測定し、努力呼吸の有無を確認します。
- 眼球運動(EOG):レム睡眠中の眼球の動きを記録し、睡眠サイクルを分析します。
検査の流れ
1
機器の受け取り
クリニックで検査機器の説明を受け、機器が自宅に郵送されます。
2
自宅での装着
寝る前に鼻と口、指先などに機器を装着し、睡眠中のデータを記録します。
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睡眠中のデータ記録
脳波や心拍、呼吸の流れなどを測定機器で記録し、一晩かけて詳細なデータを収集します。
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データ解析と診断
翌日、収集されたデータを解析し、無呼吸症の重症度や治療方針を決定します。
メリット
- 詳細なデータが得られるため、精密な診断が可能。
- 無呼吸の頻度や影響が正確に把握でき、適切な治療方針を立てやすくなります。
デメリット